・異質の面白さ「宝示戸×山内桂」

NMA2007-05-20


18日、「宝示戸亮二 specialguest 山内桂」@くう

まったく予想できなかった展開に・・・。

前半は、宝示戸亮二(p)、木村桂(sax)の順にソロを聴く。
宝示戸はいつものようにさまざまな小物の効果も織り交ぜて、
起伏のあるドラマティックなソロ。
山内桂は感情を内に封印したかのような音響的でミニマルで繊細な演奏。

あまりにも対照的な二人のソロを聴いたために、
後半のデュオがいったいどんな展開になるのか、
誰もが予想し難くどうやって共演が成立するのだろうという、
興味と期待と不安とが入り混じった空気が漂う・・・。

デュオが始まっても山内桂のサックスは一貫した弱音奏法。
一方の宝示戸は音量のバランスから考えてもピアノをまともに弾くことはせず、ミュートしたピアノ音や小物楽器群とピアノの周囲や下にもぐったりして、ありとあらゆるノイズ音で応対し、いつも以上にアタマと感性をフル回転するという異例の展開。
そんな宝示戸に山内桂は微妙に反応しながらもしたたかに見えるくらい終始マイペースをキープしている。

即興演奏で陥りやすい予定調和(時には良否あるが)
はここにはみじんも存在しないし、クライマックスも必要としない。
二人の繊細な駆け引きとあまりにも対照的な音楽行為と緊張感と頑固さに感歎し、思わず笑いを堪えきれないシーンもたびたび・・・。

二人のプレイにハイレベルの即興演奏の深さと楽しさを見た気がする!!

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大分市在住の山内桂さんとは数年前から電話で2、3度お話をし、数人のミュージシャンから彼の音楽と人柄について聞いて僕なりに想像していただけで、音源もほとんど聴いたことがないまま札幌に招くことにした。
だから今回が初対面だったが、その演奏に触れ2日間音楽について興味深く楽しいお話もでき、企画して本当に良かったと思う。

18日昼にお会いし、スープカレーは初めてというので、
ラーメンではなく「サヴォイ」のスープカレーに行きました。ウインク

山内桂さんの実り多いヨーロッパツアーを祈っています!!

ご来場のみなさんありがとうございました!!