・早すぎたお別れ

NMA2007-06-23


18日未明に87才で他界された画家・門馬よ宇子さんの訃報を知ったのは、出張から帰った昨日22日夕方。きょう、ギャラリー門馬で行われたお別れ会に行ってきた。

門馬さんが初めてNMAライブに姿を見せたのは1992年2月ペニーレーン24大友良英 GROUND ZERO山塚アイ+宝示戸亮二」、当時72才。もちろんその時は面識はなく来場者名簿に名前が記されていただけだった。その後のライブで毎回名前を見かけるようになり「どの人だろう?」と気にかけていたが、お話をするようになったのは1年後くらいだったと思う。

すでに画家として活躍されていた70代の門馬さんが「アートスクールに通って若い人たちと現代美術の勉強をするのはとても楽しいのよ!!」と、そしてNMAのライブも「こんなに刺激的でおもしろいライブは全部見なくちゃ!!」と生き生きと語られ、「あの強烈なライブでハマッたんですか!!」と爆笑し、僕もずいぶん励まされていた。

最も思い出に残っているのは、1999年7月福島町の「第4回かがり火コンサート」にご一緒したときだった。写真はその時のもので、サングラスをかけた門馬さんカッコいいですね!!

ある日かがり火コンサートの話をすると、

「楽しそうね!行ってみたいわっ!」

「クルマで5時間半もかかるんですよ」

「平気平気、わたし大丈夫よ」

「ほんとっ? じゃあ乗せてってあげましょう」

道中は、途中の高速道白老付近で測定(140キロくらい?)に引っかかったけど、毎年ステージを飾る布のインスタレーションを引き受けている染色家の長谷川雅志さんと後部座席で話が盛り上がってとても楽しいドライブだった。

翌日夕方札幌に戻り、旧コンカリーニョの「コンカリ夏祭り」に「梅津和時こまっちゃクレズマ」が出演するので、門馬さんを送ってから行こうとすると、

「おもしろそうね、私も行くわ!」とコンカリへ!!


体調を崩された3、4年前からライブで姿を見る回数が激減し、お会いする機会も少なくなっていた。

昨年11月、北海道近代美術館で開かれた現代アート展 [FIX・MIX・MAX!] のオープニングイベントで、実行委員会会長さんで退院したばかりの門馬さんにお会いし、嬉しくてその手をず〜っと握りしめながらお話ししたのが最後になってしまった。

妻と「門馬さんなら百才まできっと長生きするね!」といつも話していたので、早すぎるお別れになってしまい残念な思いがする。


お嬢さんは「朝4時すぎ、窓のカーテンを開けると朝日をいっぱいに浴びながら息を引き取ったんですよ。母らしい感動的な最後でした」と話してくれた。

いつも好奇心旺盛でバイタリティに溢れ、
前をキッと見据えて力強く生き抜いた門馬さんの姿は忘れません。


「門馬さん、またどこかでお会いしましょう!」