・先月の AGRA DHARMA 報告


またまた遅くなりましたが6月16日/釧路、17日/札幌での AGRA DHARMA ライブのアルバムと報告です。

6月12-14日「JAZZ ART せんがわ 2009」に出演した AGRA DHARMA は、15日にライブのある巻上さんをのぞいたイクエさんとシルヴィーさんが15日北海道入りした。

朝9時ころクルマで札幌を発ち13時55分女満別空港着の便に、シルヴィーさんイクエさんと、東京から合流した友人Nさんを出迎える。イクエさんとは5年ぶり。運悪く時々霧雨そのうえ気温も15度以下というあいにくの天気で、美幌峠から屈斜路湖を臨むパノラマや阿寒横断道路も霧の中。もちろん摩周湖もあきらめ、屈斜路湖畔のアイヌチセッを見物。4人でアイヌ衣装を着せてもらい記念撮影。


ホテルでは屋上露天風呂などたくさんある浴槽をめぐったあと美味しい料理。
初来日のシルヴィーさんも和風の魅力を堪能できたようだ。


16日チェックアウト後は温泉街に近い森を散策、ボッケを見る。ボッケとはアイヌ語で「煮え立つ」という意味だそうで、火山活動で発生した硫気ガスや水蒸気が熱い泥とともに噴き出している泥火山。湖岸の湖底からも噴き出している。


阿寒湖温泉街を出発し足寄方面へ20分ほどにある北海道三大秘湖のひとつオンネトーに行く。出張の時にも度々訪れるお気に入りの湖だが、やや霧雨模様の天気と湖面の美しいブルーがとても神秘的。


その後14時30分釧路空港着の便で巻上さんをピックアップ釧路へ。昼食は皆さんご存知の「和商の勝手丼」を食べて観光からライブへモードを切り替える。

ジス・イズはステージ部分を確保すると客席は20〜30席と狭い。演奏はシルヴィーの即興ソロから始まった。ピアノはマイクを使わずナマ音。鍵盤から次々と紡ぎ出される繊細で微細でクリアな音群がクラスターのように舞い上がる様に鳥肌が立つように魅入られてしまう。20分ほどのソロの後トリオによる演奏。イクエさんのPCからは控えめながら選りすぐられたセンスのよいノイズ音が空間を彩り、巻上さんの超絶的でウィットに富んだヴォイスや口琴テルミンが冴えわたる。


17日朝10時前に釧路を出発、一路札幌に向かう。
白糠から本別に出て道東自動車道に乗りトマムへ。占冠の物産館に隣接するレストランで昼食をとり3時半過ぎに無事札幌到着。
今夜の会場はヤマハセンターに最近新しく使えるようになったちょっとおしゃれなスペース。僕はすぐに会場入りし調律をすませて学生スタッフ二人と会場準備、といつものように分刻みの忙しさ。

気がかりだった集客も、NYからミクシイで呼びかけてくれたののこさんや佐賀優子さん、前日声かけをお願いしたHさんやTくんたちが頑張ってくれて、70席あった椅子が余ると思っていたのに予想に反してちょうどいい感じになりほっと胸をなでおろした。


この夜もシルヴィーのソロから始まったが即興ではなく彼女自身の作品で現代音楽的要素が濃い内部奏法も交えた独創的な楽曲。客席が埋まると会場はかなりデッドになり後方の席ではやや控えめな音量になってしまい、昨夜の釧路を聴いた僕にはやや物足りなさを感じ、「ピアノはナマ音で行けそう」とマイクをセットしなかったことが悔やまれた。でも前方の席ではまったく気にならなかったそうなので、今後このスペースを使う際の検討課題としよう。

数日前NYに帰ったシルヴィーさんから、ツアーのお礼と数枚のCDが送られてきたので毎日のように聴いているが、あらためて彼女の多才な面を知ることとなりますます注目していきたいと思う。

シルヴィーさん、イクエさん、巻上さん、NYのののこさんとご両親、ジス・イズの小林さん、聴きに来てくれたみなさん、協力してくれたみなさん、遅ればせながらありがとうございました。


次回NMAライブは9月11日(金)@くう
ノルウェーから話題のトリオ「THE THING」+ 大友良英
チケットは準備中です。